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暮らしと家の研究所で手がけたプロジェクトをご覧いただけます

蒲田の空き家活用 ―息を吹き返した家―

大逆転の住宅再生

現在の建築基準法での基準を満たせず「再建築不可」となっている築65年の空き家。数年間放置され傷みも激しく、はじめに相談したリフォーム業者からは不可能だと匙を投げられ、売却を検討すれば市場の1/30以下という査定。所有者としてどれも受け容れがたく途方に暮れる中、お施主様がそれでもと相談してくださいました
ハードルはかなり高そうだが、目を凝らして建物を見ていると事業化に繋がりそうな魅力がちらほらと見え隠れしてきました。『昭和の民家の強み』を活かしたリノベーション提案を軸に事業収支を作成、融資審査を行い、リフォームのモデルハウス・共立女子大学主催の地域コミュニティイベントの会場としてスタート。その後2016年からは、大田区の特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)として認定され、マイナススタートから収益物件に「逆転再生」となりました
 
(住友不動産株式会社 在職時実績)

オーナーからの要望

何年も放置していた建物だったので、近隣から苦情をいただくこともありました。かといって、建替えをするにも今の法律ではこの土地に新築の建物は建てられないことがわかり、固定資産税の出費を含めメリットのない「負の資産」になっていました。なんとかリフォームできないだろうかと相談したことがきっかけです

リノベーション概要
昭和を感じる部分は活かし、設備はフル交換
構造部分は基礎も含め耐震性能の強化。その他防火性能を上げる部材も活用
敷地境界に接する程の外壁部分は後退