本年度、吹奏楽部の第51回定期演奏会を聴きに会場へ。50年以上続く演奏会も大したものだが紅葉坂を上ったこの地に57年前に建てられたこの建物、メンテが施され素晴らしい意匠を残しつつ時代に合わせた機能を入れ替え県民の公共施設として機能し続けけている。

今日退任される顧問の先生も40年前の高校生の時、同じステージで指揮棒を振っていたと言う。そんなちょっと深みのある話が出るのも長く存在する建物のおかげ。

東京と比較して神奈川県や横浜市は性能や効率の他にも大切な価値を評価する気風があるのだろう。
とは言え、向かいにあった落ち着いたホテル開洋亭も消え新しい建物も増え続け横浜の雰囲気もすっかり変わったが、所々にこうした建造物の存在は街に奥行きを与えてくれる。いいものだ。

名建築と高校生の気持ち良い演奏を愉しむ休日の横浜なり。